特別展図録のご案内
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令和3年度秋季特別展 公益財団法人滋賀県文化財保護協会設立50周年記念「黎明─東西文化が共生した先史時代の近江―」
700円
日本列島にさまざまな地域色をもって展開した縄文時代の土器文化。その地域色の広がりは、伊勢湾と若狭湾を結ぶラインを境界とするケースがしばしば見られます。現在の東西日本で方言や習俗が異なるのと似た現象がうかがえそうです。
そうした縄文時代は、稲作を伴う「遠賀川系土器」文化が西日本に普及したことで終焉し、先史時代に一大エポックを築きました。この遠賀川系土器文化の広がりも、まさに伊勢湾と若狭湾を結ぶラインを境界としています。この境界に近いところに位置する近江では、西日本に広がる弥生文化をベースにしながら、東日本に残る縄文的文化の影響も色濃く受容して、両文化が複雑に共存する地域文化を展開します。
今回の展示では、公益財団法人滋賀県文化財保護協会が50年にわたって発掘調査した主な遺跡を中心に、縄文~弥生時代の近江文化を紹介します。
【主な掲載資料】
◆縄文時代◆
相谷熊原遺跡、粟津湖底遺跡、赤野井湾遺跡、弁天島遺跡、竜ケ崎A遺跡、小川原遺跡、松原内湖遺跡、滋賀里遺跡、上出A遺跡の出土品(以上、滋賀県)
三重県粥見井尻遺跡、福井県桑野遺跡、奈良県橿原遺跡の出土品など
◆弥生時代◆
烏丸崎遺跡、小津浜遺跡、赤野井浜遺跡、針江浜遺跡、堤ヶ谷遺跡、宮前遺跡の出土品、大岩山銅鐸(以上、滋賀県)
愛知県朝日遺跡、石川県八日市地方遺跡、福井県下屋敷遺跡、吉河遺跡、京都府鶏井冠遺跡の出土品など