
安土城は織田信長が天正4年(1576)から築城を開始し、天正7年頃には天主周辺の主郭部が一旦完成したものの、天正10年の本能寺の変直後に明智光秀の軍勢に占拠され、まもなく天主をはじめとする主郭部が消失してしまいます。
これまでは上記のような信長在世期の安土城にスポットが当てられてきましたが、信長死後の安土城についてはあまり注目されることはありませんでした。しかし安土城は、信長が横死し、廃城となった後も維持管理され、また調査・研究・整備を通して後世へ遺されてきました。
本展では安土城を歴史的に捉えるという原点に戻り、廃城以降の安土城の変遷をたどります。そして昭和、平成、令和と続く発掘調査と整備の成果を紹介します。